リターゲティング被害と広告予算を守る対策方法

この記事では、リターゲティング広告におけるクリック不正の手口と、広告予算を守るための対策法について解説します。

5つのターゲットを横並びで設定

リターゲティング詐欺は、広告不正やクリック詐欺の中でも特に多く見られる手法の一つです。

この記事では、リターゲティング詐欺の仕組みと、大切な広告予算を守るための対策をわかりやすく解説します。

リターゲティングとは?

リターゲティングとは、過去に自社のWebサイトやアプリを訪問したことがあるユーザーに対して広告を配信するデジタルマーケティングの手法です。一般的には、ユーザーのブラウザにクッキー(Cookie)を付与し、さまざまなプラットフォーム上で関連性の高い広告を表示します。

例えば、あるECサイトを訪れて商品を見て回り、カートに入れたものの、購入せずにサイトを離脱したとします。その後、インターネットを閲覧しているときに、そのECサイトの広告が表示され、再度購入を検討するよう促された経験はないでしょうか。

リターゲティングは、見込み客を再び呼び戻し、コンバージョンを増やすために非常に効果的な手法です。

  • ディスプレイ広告によるリターゲティングを受けたユーザーは、サイト上でのコンバージョン率が70%高くなります。

  • リターゲティングされた顧客は、これまで接点のなかったユーザーに比べて、広告をクリックする確率が3倍高くなります。

  • カート放棄したユーザーをリターゲティングすることで、コンバージョン率を最大26%向上させることができます。

(出典:Skaiinvesp

ここで重要なポイントは、リターゲティング広告は「過去にサイトを訪問したことがあるユーザー」にのみ表示されるという点です。

リターゲティング詐欺とは?

6-step overview of how retargeting click fraud works

では、過去にサイトを訪問したユーザーにしか表示されないはずの広告で、なぜリターゲティング詐欺が起こるのでしょうか。

その答えはシンプルで、「ボット」の存在にあります。その全体像を理解するために、ボットがどのように動き、詐欺師がどうやって利益を得ているのか、その仕組みを見ていきましょう。

ステップ1:他人のコンテンツを盗用した偽サイトの作成

詐欺師は、他人のコンテンツを無断コピーした偽のWebサイトを作成し、さまざまな広告ネットワーク(Google Adsなど)に登録します。これにより、自サイトに広告を掲載して広告収入を得られるようにします。現在では、こうした偽サイトの作成は完全に自動化されており、わずか数秒で行うことができます。

ステップ2:高度なボットの導入

次に、ボットを投入します。これらのボットは、実際の人間のようにWebサイト上で振る舞うようプログラムされています。ユーザーエージェント、OS、IPアドレスなどの技術的な特徴を偽装するだけでなく、サイト内のナビゲーション、マウスの動き、商品をカートに入れる動作、さらにはクッキー同意バナーへの同意など、細かな行動まで再現します。

こうした特徴の多くは、サイトを訪問するたびにランダムに変化します。例えば、アクセスするたびにIPアドレス、滞在時間、選択する商品などを変えて偽装します。

ステップ3:高単価なキーワードの選定

多くの場合、詐欺師は「生命保険」「バイク事故 弁護士」「オンライン学位」といった、広告単価の高いキーワードをターゲットにします。ボットの目的は、こうした収益性の高いキーワードを狙って活動し、詐欺師の取り分を増やすことです。

ステップ4:ボットがサイトを巡回し、リターゲティングリストに入り込む

ボットはGoogleなどの検索エンジンでターゲットのキーワードを検索し、検索結果のページ(広告と自然検索の両方)を訪問します。サイト上では、人間のフリをして下層ページを閲覧したり、商品をカートに入れたり、問い合わせフォームを入力したりします。サイト側はボットを「本物のユーザー」と誤認するため、ボットのブラウザにはリターゲティング用のクッキーが保存されます。

ステップ5:ボットが偽サイトに戻り、詐欺師が利益を得る

こうして数百、数千ものサイトを巡回してクッキーを蓄積したボットは、詐欺師が用意した偽サイトに戻ります。偽サイトには、ボットが直前に訪れた企業の広告が(リターゲティング広告として)表示されるのを待っています。ボットがこれらの広告をクリックすることで、詐欺師に広告収入が入る仕組みです。

ステップ6:人間の行動を模倣して、さらに精緻に騙す

広告ネットワークから不正を検知されてブロックされるのを防ぐため、ボットは広告主のサイトで「偽のコンバージョン」を行うこともあります。これは「コンバージョン詐欺」とも呼ばれます。目的は、ボットをあくまで本物の優良ユーザーに見せかけ、リターゲティング広告の配信を継続させることにあります。

これが、ボットと偽サイトを使って詐欺師が不正に利益を得る一連のプロセスです。ボットは広告ネットワークを騙し、詐欺師の偽サイト上に高単価なリターゲティング広告を表示させ、それを自らクリックしているのです。

こうした偽サイトやボットが世界中で無数に稼働している結果、広告業界が受ける被害額は年間で推定1,000億ドルにものぼるとされています。

リターゲティング詐欺がマーケティングに与える悪影響

リターゲティング詐欺は、一般的な広告不正やクリック詐欺と同様に、マーケティング活動に深刻なダメージを与えます。

  • 広告予算の浪費:リターゲティング広告のクリックに対して費用が発生しますが、そのクリックをしているのは本物の顧客ではなくボットです。

  • 分析データの歪み:ビジネスにおける重要な意思決定は、正確なデータに基づいて行う必要があります。しかし、ボットによってデータが歪められると、誤った意思決定を下してしまい、さらに無駄な広告費を投入することになります。

ボットや無効トラフィックがマーケティングに与える影響については、当ブログで詳しく解説しています。詳細は「無効トラフィックがマーケティング活動に与える影響」の記事をご覧ください。

リターゲティング詐欺から身を守る方法

リターゲティング詐欺から広告予算を守る最も手っ取り早い方法は、リターゲティング広告自体をやめることです。しかし、これでは本物の見込み客を獲得するチャンスも失ってしまいます。

また、IPアドレスなどを元に手作業でボットを特定し、広告配信対象から除外することは不可能です。現代のボットは極めて巧妙に人間を模倣し、アクセスするたびにIPアドレスを変更するため、目視や手動での対策には限界があります。

この問題を解決するのが、ボット検知・対策ツールの導入です。fraud0はボットをリアルタイムで検知し、除外リスト(Negative Audience Lists)を活用してリターゲティング配信から除外します。これにより、ボットへの無駄な広告費の支払いを防ぎ、製品に本当に関心を持っている「本物の人間」だけに広告予算を集中させることができます。

最新の記事

最新の記事

最新の記事

すべて見る →

すべて見る →

ボットや不正トラフィックからマーケティングを守る

fraud0を導入して、マーケティングとデータの主導権を取り戻しましょう。

CTA画像

ボットや不正トラフィックからマーケティングを守る

fraud0を導入して、マーケティングとデータの主導権を取り戻しましょう。

CTA画像

ボットや不正トラフィックからマーケティングを守る

fraud0を導入して、マーケティングとデータの主導権を取り戻しましょう。

CTA画像