指標の裏側:前月比でみるキャンペーン最適化

プログラム広告キャンペーンにて主要指標を2ヶ月間追跡し、初期最適化の前後で効果がどのように変化したかを検証しました。

広告キャンペーン比較のぼかし加工されたスクリーンショット

今回は、ある運用型広告キャンペーンの前月比の成果を比較します。最適化の初期段階を実施する前後2か月間にわたり、主要な指標をトラッキングして変化を分析しました。結果として、明確な改善が見られた部分がある一方で、まだ改善の余地がある課題も浮き彫りになりました。

データから見えてきた結果は以下の通りです。

無効インプレッション:大幅に減少

最初の月はインプレッションの11.3%が無効でした。しかし最適化を行った結果、翌月には2.78%まで減少し、75%という大幅な削減を達成しました。

少しの調整が大きな効果をもたらすことがお分かりいただけると思います。ここからは、この低い無効インプレッション率をさらに下げるための微調整を進めていきますが、これには少し時間がかかります。

Screenshot of the ad campaign comparison

ビューアビリティ:改善により次の課題が明確に

最初の月、ビューアビリティ(視認性)は39%にとどまっていました。つまり、配信された広告の60%以上が実際にはユーザーに見られていなかったことになり、確実な最適化が必要な状態でした。

2か月目にはビューアビリティが56%まで改善しました。大きな一歩ですが、今後も継続的な調整が必要です。より多くの広告が「見られる」状態になった一方で、今度は新たな課題として「MFA(広告収入目的)サイト」への配信が浮き彫りになりました。詳しく見ていきましょう。

MFAサイト:継続的なモニタリングが必要な新たな課題

MFAサイトについては既にご存じかと思いますが、もし詳しく知りたい場合はこちらをご覧ください。MFAサイトは不正(アドフラウド)や完全に悪質なものとは限りませんが、広告を表示させる場所として常に好ましいとは言えません。

最初の月は、インプレッションの26%がMFAサイトへの配信でした。しかし2か月目には、この割合が35%に増加してしまいました。これは一概に悪いことなのでしょうか?

いいえ。先述の通り、すべてのMFAサイトが悪質というわけではありません。低品質と分類されがちですが、中には実際のユーザーが訪れ、高いエンゲージメントを獲得しているサイトもあります。MFAの判定基準は「1ページあたりの広告枠数」に基づいているため、時には大手プレミアムパブリッシャーが該当することもあります。

そのため、一律でブロックするのではなく、広告費の無駄遣いになっていないか、実際に価値あるトラフィックをもたらしているかを見極める必要があります。また、配信先を絞り込みたい場合は、インクルージョンリスト(配信許可リスト)を活用するのも有効なアプローチです。

Screenshot of the MFA site comparison for the ad campaigns

国ターゲティング:安定した高い精度

ターゲット国への配信精度は非常に高く、ほぼ100%がドイツ国内でのインプレッションでした。この項目については最初から完璧にコントロールできています。素晴らしい成果です!

SSP:数が多ければ良いというわけではない

2か月目には利用するSSPを74社に絞り込み、17.5%の効率化を図りました。しかし、一部のSSPを経由した広告枠では、無効インプレッション率が50%を超え、中には100%が無効となるものもあり、最適化はまだ道半ばです。

これまでのデータからも分かる通り、SSPの数を絞り込んだ方がキャンペーンの成果は向上しています。つまり、「量より質」の追求が正解です。

まとめ:最適化がもたらす相乗効果

今回の事例は、キャンペーンの最適化が常に変化し続けるプロセスであることを示しています。1つの指標を改善すると、それが別の指標に影響を与えることがよくあります。無効インプレッションを75%削減し、ビューアビリティを44%改善できたことは大きな成果ですが、同時にMFAサイトへの配信増加という新たな課題も見えてきました。これを単にブロックするのではなく、戦略的に評価していく必要があります。

同様に、SSPの数を減らしたことでパフォーマンスが向上したことも、「量より質」が重要であることを証明しています。広告キャンペーンの最適化とは、一度設定して終わりではなく、常にバランスを取りながら調整し続けるプロセスです。データに基づいて柔軟に改善を繰り返すことが、長期的な成果へとつながります。

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